ゲームブック「ブラッドソード」

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zoom RSS CM1-7 死神の船頭(Death's Boatman)

<<   作成日時 : 2012/12/02 19:58   >>

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【あらすじ】
激高したアルターに胸ぐらを掴まれたカエレスティスは、昨日柄頭の宝石を彼からスリとって、それをたった今ファルタインに渡してしまったことを白状する。盗んだ時はお互いまだ見ず知らずだった、彼の命を救うための取引だった、彼がこの競技に参加した目的が宝石を取り戻すためとは知らなかった−。カエレスティスが次々と並べる言い訳に、アルターはもはや怒りを通り越して失望するだけだった。険悪になった二人だが、この過酷な競技を生き残るため、地上に出るまでは引き続き共に行動することに。
墓守が守護していた扉の向こうには地底湖が広がっていた。湖畔に並んだ石棺を暴いて銀貨を手に入れた二人は、船頭が要求してきた代金を支払って船上の人となる。途中に浮いていたブイを引き上げると、その先にはエメラルドのお守りを着けた骸骨が入れられた檻が繋がっていた。その時、骸骨から亡霊が浮かび上がり、二人に襲いかかってきた。魔法の剣が亡霊に効くと分かって、踏み止まって戦うアルター。だがカエレスティスは、そいつが船を破壊しようとしているのに気づいた。彼がアルターを掴んで一緒に冷たい湖に身を投げた直後、船は亡霊の爪によって真っ二つになった。水面に顔を出したアルターは、亡霊が霧散したのを見届けたものの、再び彼を救ってくれたカエレスティスの姿がないことに気付いて捜索を始める。ようやく見つけた時、カエレスティスは湖底に沈んだ檻の中の骸骨からエメラルドのお守りを掴み取ろうとして檻に腕を挟まれ、浮上できずにもがいている状態だった。必死に伸ばしたアルターの指先が、かろうじて仲間の手に届いた…!

【ゲームブックでの該当場面】
・地底湖の湖畔で墓荒らし→代金を払って船に乗り込む→ブイを引き上げて亡霊に襲われる→湖に飛び込んで泳いで逃げる
・修道院で学んだ古代伝承知識により、アルターは船頭の正体が古代エンフィドールでケロンと呼ばれる死者の魂を運ぶ者であることを突き止めた。さらに、近代エルスランドの農民の間では嘆きのスダッグと俗称されていることも付け加えた(カエレスティスには、歴史の授業はよしてくれと言われた)。

【ゲームブックと異なる設定】
・墓守が守護していた扉の向こうが、鋼鉄の笏のある部屋から地底湖へ続く洞窟へと変更されている。従って、鋼鉄の笏は登場せず。また、転送される祭壇も登場せず。
・石棺から出てきたのは古代の銀貨が一枚。一方、ゲームブックでは灰色の真珠や銅の鍵(ちなみに、対岸にある洞窟の石の山からは、らせんと縞模様が描かれた大きな金貨が出てくる)。
・船頭の要求額はオボル硬貨一枚(ゲームブックでは金貨四十枚で法外に高額)
・亡霊の名前は特になし(ゲームブックでは「エイドロン」)。特殊能力(脳への致命攻撃)も不明。
・船頭は亡霊との戦闘中に湖に飛び込んで逃亡
・亡霊が船を破壊

【アルターvs.カエレスティス】
アルター(A)「(胸ぐらを掴みながら)お前はあいつ(=ファルタイン)に宝石を渡したな。あれをどこで手に入れた?」
カエレスティス(C)「どこでかって?うう、手を放してくれ、これじゃ話せない。」
A「(手を放して)さあ、続けろ。」
C「お前だって分かっているはずだ、二人がまだ知り合う前のことさ。お互いによそ者だった、そうだろ?お前も俺も何の縁もなかったんだ。」
A「主は人類みな兄弟だと説いている。」
C「ああ、そうだ!そいつは他人を許せとも説いていなかったか?それに、悔いた罪人は−。」
A「お前は盗みを働いた。私のポケットから宝石をスリとったんだ。私にはそれが信じられない。お前はどうしてそんなに品位を落とせるのだ?」
C「それは認めるよ。俺にはただ情状酌量の余地があるだけだ。つまり、俺は貧窮していて、その時金が必要だった。その後、別な奴のポケットをすったのもそれが理由さ。だから衛兵に逮捕されそうになったんだが。」
A「あれは別々の出来事じゃなかったんだな。それを聞いてよかったよ。お前には逮捕されるにふさわしい理由があったんだからな。」
C「呆れて何も言えないぜ。お前が初めての街で競技に参加した理由があの宝石にあったなんて、俺は知らなかったんだ。もしこれを無事に切り抜けたら、きっと取り戻してやるよ。」
A「お前はあれを魔法の妖精に渡してしまったんだ!議論の余地はない。お前は見下げ果てたスリで、時には墓荒らしになり、私から物を盗み、逮捕を逃れるためにこの競技に逃げ込んだわけだ。」
C「だが、俺はお前の命を救ってやったんだぜ。その剣もあげたじゃないか。」
A「なら、おあいこだ。もし我々が生き残ってこれが終わったなら、別々の道を歩もう。その時は間もなく来るだろうがな。」
C「いいだろう。次にお前が殺されそうになっても、俺は助けてやらないからな。」

【感想】
当然の様に怒るアルターですが、何だかんだでカエレスティスを助ける辺り、やはり修道士としての徳の高さがうかがえます。また、カエレスティスもやはりアルターを助けており、根っからの悪党ではなさそうです。見ず知らずの二人の男が偶然にも出会い、反目しつつも友情を深め合っていく過程が描写されており、なかなか面白い作品に仕上がっていると思います。
墓を漁って金を探すということは、二人は所持金ゼロだったのかもしれません。ということは、どのみちアルターは旅費を稼ぐ必要がありましたね。ちなみに、この先も貧乏旅が続きます。

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ビスレットの剣は、単純に普通の武器が通じない敵にも有効な武器、という扱いなんでしょうか。ゲームブックの戦士は、剣を投擲武器として使う事があったので(オーガスタス戦とゴルゴン戦)、本来の短剣同様、投げても戻ってきたら面白そうですが、手放したら墓守に奪われた事を考えると、それは無さそうですね。
エイドロンというのは、肉体の死後、精神世界に残された霊体の事らしいですね。今回はエイドロンとは別の種類の亡霊なんでしょうか。
今回逃げた船頭、後でアケロン川を渡るときに再会する事になるんでしょうか。
なんとなくですが、アルター達の口論の内容が、いかにも英語圏の人々の喧嘩らしい文面だと感じました。
伝説の勇者
2012/12/06 23:43
「最初から複数人が全員仲間」前提のゲームブック版と違い、
最初は一人、仲間を集めてPTを作っていく過程を面白く書ける可能性があるのが小説版の最大の強みかもしれませんね。
他の周辺人物は援助してくれる者が少なそうなので、そのぶんPTで協力して乗り切る描写も多くなりそうです。
資料を組み合わせた細部のディティールの細かさと、ゲームブック完結後の設定etcの練り直しと併せて楽しませていただきたいと思います。

伝説の勇者様のエイドロンの解説に加えさせていただきますが、
エイドロンは物質界では幽霊になるそうで、ゲームブック版では、何らかの力で精神世界へのつながりを保ったまま物質界に出てきたと思われます。
故に、相手の霊的なつながりを断ち切るようなことができるため、即死させうる攻撃ができるというルールになったのでしょう。
アル=ケイン
2012/12/10 01:05

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