ゲームブック「ブラッドソード」

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zoom RSS CM1-15 始まりの終わり(The End of Beginning)

<<   作成日時 : 2013/11/04 18:38   >>

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【あらすじ】
左手にブラッドソードの柄頭の宝石を、右手にランタンをそれぞれ握り締め、アルターはカエレスティスに案内されて、当初の目的だったジャイラスの所に向かっていた。アルターはカエレスティスに道順だけ教えてくれればいいと言ったものの、彼はどうしても同行すると言い張った。
濃灰色の空から粉雪が舞い降りてきた。広場には人っ子一人おらず、街灯は灯されていない。カルーゲンの兵士達は混乱状態にあった。主が死んだため、彼らは街のパトロールよりも宮殿の略奪の方に関心があったのだ。分別のある市民は、かんぬきを下ろして自分達の家の中に閉じこもっていた。アルターとカエレスティスは建物の物陰に入り、身を切るように冷たい風を避けた。
再び歩を進めようとした時、カエレスティスはアルターを呼び止め、竪琴弾きの言葉を正確に思い出すよう言ってきた。アルターはほんの数週間前の出来事を−その間に彼は若造から一人前の男になったのだ−思い出した。カエレスティスとの会話を通して、アルターは竪琴弾きの真意を悟った。五侯の復活を食い止めるために生命の剣を修復させることこそ、彼が託された使命だったのだ。
だが、それを引き受ける決断をできないまま、彼はジャイラスに会おうと通りを先に進んだ。やがて通りは丸石で舗装された小さい広場で終わり、その中央には水汲みポンプがあった。そのポンプと、突き当りの石壁に刻まれた『ジャイラス』の銘のいわれをカエレスティスから聞くうちに、アルターはついにこの探索を引き受ける決断をしたのだった。
憂うつな夜空の下、クラースのさびれた通りに立ち尽くした二人の若者は、運命の重さをひしひしと感じていた…。

【ゲームブックでの該当場面】
・なし

【ゲームブックと異なる設定】
・ジャイラスの気高い行為に感化され、アルターがブラッドソードを修復する探索を引き受けることを決意する。

【アルターvs.カエレスティス その1】
カエレスティス(C)「目的地はちょうどこの先だ。だが待ってくれ。最初に説明しなくちゃいけないことがあるんだ…。(物思わしげに唇を噛みながら)その宝石をくれた竪琴弾きの老人は、それをジャイラスに渡せとお前に言ったんだよな。」
アルター(A)「(いらいらしながら)そのことはもう話しただろう。」
C「ああ、分かってる。だがよく思い起こすんだ。彼は正確には何と言った?」
A「彼は、この宝石は剣の一部だと−、私に剣の他の部分とともに修復するよう言った…。剣は5つの部分から成り−、いや違う、そうじゃない。5人の敵がいると−。」
C「5人の敵だって?」
A「ああ。それが何か意味するのか?」
C「クラースの空を流星が夜ごと横切るのは知っているだろう?人々はそれを五侯と呼ぶ。あの星々は不吉の前兆なんだ。真のマグスの五人の亡霊だという説もある。」
A「(うなずきながら)あの竪琴弾きが私に伝えようとしたことは確かにそれだ。マグス・ジンがスクリミールに対してしようとしたように、五侯は自らを復活させようとしているのだ。彼は私が剣の部品を集めて奴らを食い止めることを望んだのか…。」
C「ジャイラスについてはどうなんだ?」
A「私がその探索を引き受けられないのなら、柄頭の宝石をジャイラスに届けるよう彼は言ったんだ。『その時君は知るだろう。』というのが彼の最後の言葉だった。何を知るというのだろう?」
C「なぜその探索を引き受けられないんだ?」
A「どうすれば私にできるというのだ?私の使命は修道院に戻ることだ。」
C「だがお前は地下競技に参加して宝石を取り戻した。それだって探索だろう?」
A「私は約束したことをやっているに過ぎない。これをジャイラスに渡せば、私の使命は終わりだ。」
C「完全に確信があるという風には聞こえないがな。」

【アルターvs.カエレスティス その2】
<議論を切り上げて物陰から通りへと駆け出したアルターをカエレスティスが追いかける。>
C「ショックに対する準備はできたようだな。」
A「(広場の行き止まりにたどり着いて)ここにジャイラスが住んでいるのか?」
<行き止まりの壁の上の方に『ジャイラス』と刻まれており、その下には青銅の板が貼られている。板は鏡のようにアルターの顔を映した。>
C「ジャイラスはこの泉の名前だ。それは、随分前にこの砦にやって来た放浪の僧侶の名前でもあるんだ。彼はマグス・カルーゲンの宮廷に取り立てられたかったようだが、この地での残酷な行為や不正に目をつぶることができないと気づいたんだ。彼はカルーゲンに説教したんだが、その結果彼は逮捕され、処刑されてしまった。翌日、彼が処刑された通りの角に新鮮な水を吹き出す泉が現れた。俺達が立っているまさにこの場所だ。カルーゲンはこういう聖なる魔法をとても恐れていたから、何も手出しできなかった。それからポンプが作られ、人々は欲しい時はいつでもきれいな水を手に入れられるようになったというわけさ。」
A「青銅の鏡もその時に?」
C「誰がそれを置いたのかは知らないぜ。さて、俺はここで水を飲めるし、お前は鏡で自分自身をはっきりと見れるというわけだ。だが、その意味するところは、誰にも分かりはしないのさ。」
A「俺は分かったような気がする。(夜空を仰ぎ見ながら)古代マグスの亡霊よ、この誓いをよく聞け。私はこの宝石を委ねられた。生命の剣の他の部分も見つけてやる。だから、このただの警告にも存分に注意を払うがいい。そのまま死者の中に留まれ。世界に再び降り立ち、お前達の古代の悪行で汚そうなどとしてはならぬ。もしも再び生者の世界に降り立とうとするならば、エルスランドのアルターがお前達を待ち受けているからな。お前達は勝てないぞ!」

【感想】
このシーン。さびれた夜の街角で吼えるのは、はたから見れば立派な変質者。英雄誕生の瞬間なんだから、もうちょっと何とかならんかったの?
一方、消極的な姿勢で探索を始める形となったゲームブック第二巻については、最近少し思い直して、あれはあれでアリだったかもと感じています。冒険者の全員が、最初から使命感に燃える方が逆に不自然ですし。もっともその場合は、だんだんとやる気になる描写も欲しいところです(ワイアード王国のウルバとの会話で少し描かれてますが)。
何はともあれ、これで「マギ戦記」の第一巻が終了しました。いろいろ忙しかったので、分量はさほどでもないのに、ほぼ1年掛かってしまいました。続きもボチボチやっていきます…。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
第一巻終了お疲れ様です。
アルターは自分の託された任務をあまり理解していなかったんですね。あの状況でいきなりそんな話をされましたし、本人は断るつもりだったので無理もないかも。
ジャイラスというのは仲間ではなく故人だったんですね…でもゲームブック5巻で明かされた吟遊詩人の正体を考えると、説得のために故人の名を出したのも納得できるような。
死後に人々に「水」を与えたジャイラスを理不尽にも処刑したカルーゲンに、正義の鉄槌ならぬ悪の鉄拳を食らわせたのが「氷」の巨人だったというのは何かの因縁か…
ラストの叫びは、ゲームブック4巻ラストのイメージに近いでしょうか。

ところで、以前ここでお話しした、知り合いのドラえもん系サイトに載せていただいている、ドラえもんキャラで謎かけ盗賊をプレイしたリプレイ小説、ようやく完結させることができました。
「ドラえもん のび太と異世界の盗賊」というタイトルですが、全16話+プロローグ&エピローグという、自分でも想像以上の長さになって驚きました。
伝説の勇者
2013/11/04 21:53
コメントから時間が空いてしまい、失礼しました。引き続き、第二巻、第三巻とやりたいところなのですが、当分は時間がとれなさそうです…。
「ドラえもん〜」拝見いたしました。超大作な文章量ですね。のび太の技能にちゃんと高レベルのあやとりがあるのには笑わさせてもらいました。
チームトムトム
2015/01/02 14:37

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