ゲームブック「ブラッドソード」

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zoom RSS CM2-1 騎士の探求(The Knight's Quest)

<<   作成日時 : 2015/02/14 06:40   >>

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【あらすじ】
2、3週間前にカルーゲンの砦を後にしたアルターとカエレスティスは、とある宿屋で一人の老騎士と出会った。彼−ルションの騎士ヴァラダックス−に助力を申し出たアルターは、相棒に呆れられつつも、敵討ちを引き受けたのだった。三人は灰色のレディと呼ばれる魔女が住む塔へと赴いた。魔女は引き返すよう脅してきたが、会話の最中に朝日を浴びて石へと変わった。これを好機と、ヴァラダックスは魔女に斬りつけようと近づいたが、彼女は魔法の触手で彼を縛り付けてしまった。さらなる脅しをアルターがはねつけると、魔女は二体の鎧の化け物を二人に差し向けてきた。

【ゲームブックでの該当場面】
・第二巻のミスドラックス村と灰色のレディの塔が舞台
・老騎士に助力を申し出る→丘を幾つか越えた所にある魔女の塔へ行く→朝日を浴びて魔女が動けなくなる→撤退を拒否すると鎧の化け物が襲ってくる

【ゲームブックと異なる設定】
・現在の所持金は二人合わせて銀貨20枚のみ。一方ゲームブックでは、第一巻をクリアしていれば、第二巻開始時に各人の持ち越し金額に金貨60枚が加えられる。
・行商人や宿屋の主人は登場せず、宿屋の名前も不明。
・ゲームブックでは老騎士と出会うのはミスドラックス村(Misdraex)だが、今回は不明。なお、この先の第三章にミスドレン(Misdren)という村が出てくるが、今いる場所より少し先(海寄り)。
・老騎士の名前がヴァラダクソール(Varadaxor)からヴァラダックス(Varadax)へと変更されている。
・老騎士の兄弟の数は、ゲームブックでは3人だったが、今回は兄が1人。灰色のレディの罠に落ちて既に死亡している点は同じ。

【会話その1】
カエレスティス(C)「俺は今自分が耳にしていることが信じられないぜ!お前は一体全体何を考えているんだ?」
アルター(A)「(炉辺でスープを飲んでいる老騎士を振り返りながら)声を小さくしろ。彼に聞こえてしまう。」
C「俺は数分間外に出ていただけだった。それが戻ってみると、お前はばかげた冒険に行くと誓っていたんだ。お前は修道士であって、タモールの宮廷騎士じゃないってことを忘れたのか?」
A「お前も知っての通り、私は騎士修道会に所属していて、全ての騎士に義務付けられている騎士道精神と同じ誓いを我らも負うことになっている。あの老紳士が重大な問題を抱えていたから−。」
C「確かにな。だが、彼のためにそれを解決することがなぜ俺達の義務になる?」
A「彼が助力を求めてこなかったからだ。彼は真の騎士で誇り高い人だ。だから、名誉ある唯一の行動は、彼に助けを申し出ることなんだ。」
C「それが騎士道精神なのか?助けを求めてこなかったという理由で人々を助けることが?俺はお前が名誉と愚かさを混同しているような気がするぜ、アルター!」
<カエレスティスの声が大きくなり、それを無視できなくなった老騎士は二人のテーブルまでやって来た。>
ヴァラダックス(V)「(カエレスティスに対して)わしはお前さんが何を考えているか分かるぞ。確かにわしは貧しく無力な老人じゃ。だがかつてはわしも若く、お前さんのように壮健だった。今でこそ年老いて弱っているが、若かりし頃は脚は真っ直ぐで、腰は今のゼイゼイいう胸と同じくらい引き締まり、胸板は今の太鼓腹と同じくらい厚かった。年月という容赦のない敵は、ルションの騎士ヴァラダックスを思いやってはくれなんだ。」
C「名文句だな。そして、これは俺達全員への教訓なんだ。『年長者へは礼儀正しくせよ。いつの日か人は年老いるのだから。』それでも俺は−。」
V「黙らっしゃい。わしは炉辺で身体を丸めて座り、敵に復讐できぬ老いた身を呪いながら、生涯の終わりの時を待つしかない。だが死んでも死に切れんのは、あの邪悪な灰色のレディが恐ろしい罪を犯しながら、いつまでも生き延びていることじゃ!」
A「ヴァラダックス卿は既に、灰色のレディがどのようにして彼の兄を死に至らしめたのかを私に語ってくれた。その女は魔女なんだ、カエレスティス。」
V「魔女?いや、あの女は人間の皮をかぶった悪魔じゃ。この世の者とは思えぬ美しさと教養を身につけながら、心の中には悪魔が住んでおる。わしの兄だけが彼女の犠牲者というわけでは決してないぞ。何年にもわたって罪のない多くの男達に死をもたらしているのじゃ。」
C「その女の意見を聴かないことには、一方的に有罪だと決めつけるのはちょっとばかり乱暴じゃないか。」
A「宿屋の主人と話をしたよ。ヴァラダックス卿の話は間違いないとのことだ。灰色の魔女は、その悪行と悪魔的な魔術でこの辺りではよく知られているらしい。不運なことに、ここクラースではそのような振る舞いはごく普通の事なんだ。」
V「農民や旅人、わしら兄弟のようなよそ者が犠牲者である限り、あの女は好きなようにできるのじゃ。未だ罰を受けていない犯罪の全てを思うと、はらわたが煮えくり返るわい!」
C(話がどんどん進んでいくことを不愉快に思いつつ)「老騎士殿、俺達がしてやれる唯一の助言は、この古い格言だ。『最良の復讐は、より良く生きること。』さて、俺と友人はそろそろ行かないと−。」
A(目に冒険の炎を宿らせて)「我らの義務は明らかです。翌日の夕暮れ前までには、奴は悪事の償いをすることになるでしょう。全能の神と全天使に誓って!」
V「よくぞ言ってくれた、若者よ。」
C「…。」

【会話その2】
V「恐ろしき乙女、心を持たぬ怪物よ。お前を世界から取り除くためにわしらは来たのじゃ。」
灰色の魔女(L)「勇敢な台詞だこと。でも、私の目には老いぼれが一人と、軟弱な若造が二人見えるきりだけど。もし私が震えて見えたとしたら、それは恐れのためではないわ。」
C「お嬢さん、この老紳士が私達に語ったことの半分でも事実だとしたら、それは実に深刻なことです。ですが、遠回しな脅しをしたところで何になりましょう。ましてや、野蛮な武力を振るったり魔術で大気を汚すなどもってのほかです。」
L「お前は漬物にする価値のある舌を持っているようね。それにふさわしい瓶を用意してあげるわ。」
<ここで、魔女の口調が突然変わったことに気づいたヴァラダックス卿が剣を手にして前に踏み出したものの、魔女が一言発した途端に後ろへ跳ね飛ばされてしまった。それでも老騎士は再びゆっくりと立ち上がった。>
L(少し驚きながら)「私の『見えざる槍』の呪文を受けて立ち上がれる者はめったにいないのだけどね。」
V「魔女よ、わしは30年間の憎悪に駆り立てられているのだ。お前がどんな呪文を唱えようと、わしの復讐から逃れられはせんぞ。」
A(カエレスティスとともにヴァラダックスの隣に進み出て)「レディ、私は見習い僧に過ぎないが、罪の告白を聴く権限を与えられている。今は神と和解するがよい。我ら三人は今日お前を地獄の主人の元へ送り返してやると誓ったのだからな。」
C「実のところ、俺は誓ったわけじゃなく、世間一般の心証に同意するよう無理強いされているんだがな。」
L「修道士、ごろつき、そして老いぼれ。お前達を塵の中のつば以上だと私がみなすとでも思っているの?私には他の魔法もあれば、従者もいるわ。そしてもっと−。」
<その時、朝日が昇り、最初のピンク色の曙光が部屋に差し込んだ。日光が触れた途端、魔女は静かになり、石のように硬直して動かなくなった。>
V「朝日を浴びて凍りついたのじゃ!今この機を捉えて魔女を殺さねば。」
<剣を掲げて近づくヴァラダックス。しかし、魔女の冷たく白い目がギラリと光ると、老騎士は床石から生えてきた触手に全身をからめ捕られてしまう。触手は彼の首を絞めつけ始めた。助太刀に飛び出したアルターの足元からも触手が湧き出してきたが、カエレスティスの警告でとっさにかわす。やがて、彼らの頭の中に魔女の声が聞えてきた。まるで、一人で寝ている時にベッドの下から声が聞こえてくるような不気味な感覚だ。>
L「簡単に勝てると思うのかい?すぐにここを立ち去るなら、お前達は生かしておいてやろう。もし断るなら、地獄の全軍団を差し向けるよ。」
C「三人とも見逃してくれるのか?」
L「いいや、お前達青二才だけさ。この老いぼれは、かつて私をたびたび悩ませてきた。こやつにはこれまで私のえじきとなった者達の亡骸の中に留まってもらう。」
A「逃げたりするものか。」
L「勝手におし!」
<魔女が怒りで両目を光らせると、彼女の背後の壁際に立っていた二体の甲冑が動き出し、槍を両手で持ち上げてガチャンガチャンと向かってきた。>

【感想】
マギ戦記の第二巻から不定期更新を再開〜。ブラッドソード的な会話があると文が長い長い。
イコンの魔法(CM1-14)に引き続き、またも触手が出てきます。作者は触手スキー?そういえば、ゲームブック第二、三、五巻でも触手が出てきました。
ちなみにタモールは新セレンチーヌ帝国の首都です。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
おお、2巻に突入しましたか。これは楽しみです。
1巻で吟遊詩人イベントを終わらせた都合で、いきなり灰色のレディ編になるんですね。幽鬼は出ないんでしょうか。
ゲームブックではスクリミールの復讐エンドでも、勝利の紋章を売って金を得ていたようですが、こちらではそうもいかなかったようで。
触手というのは分かりやすい拘束手段ですからね。切り落とせば脱出できるので、戦闘中に自ら振りほどいて加勢したり、敵を倒した後で仲間に解放してもらうという展開を作りやすいですし。
伝説の勇者
2015/02/16 00:06
たいへんお久しぶりになります、ご無沙汰しておりました。
おお、「マギ戦記」シリーズ二巻が始まりましたか!
「地獄の軍団」が動く鎧というのは相当なハッタリにも思えますが、それこそプレイヤーの勇気を試すものと言えましょう。
一巻では復讐への協力を要請するマグスの依頼を断ると地獄からの悪鬼召喚によってバッドEDでしたので、そこをついた、とも思えますね。

“触手”は海棲生物の大きな特徴の一つで、異界的な力を思わせるものとして気に入ったモチーフではないでしょうか。
某ホラー神話小説では、「怪奇は海からこそやってくる」みたいな内容が多かったですからね。
単なる念力の金縛りとかよりも視覚的にも想像しやすいですし、対処も絵になりそうですしね。
二巻は氷と死の球、三巻はハズレの通路のトラップ、五巻は…なんでしたっけ?

枯れ木も山の賑わい、いろいろ書かせていただきますが、何とぞご容赦ください。
それでは〜
アル=ケイン
2015/02/19 21:17
失礼しました、五巻「スパイトの壁を砕け!」リプレイでの水神様でしたね。
あれを見ればやはり作者は「旧支配者の神話」に造詣が深いのは間違いないでしょう。
五巻だと他には…「蜃気楼の魔物」は違いますよね?
アル=ケイン
2015/02/23 22:35
ブラッドソード第二巻の触手といえばアイスラーケンですが、その綴りが少し不思議でして。北欧の伝承で有名なクラーケンは「Kraken」。一方、アイスラーケンは「Eislaken」。"Ice"じゃないのも意外ですが、ラーケン繋がりで同じ綴りかと思いきや、LとRが違うようです。
次の更新は当分先です…。
チームトムトム
2015/03/09 23:17

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