ゲームブック「ブラッドソード」

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zoom RSS CM1-14 マグスの没落(The Magi's Downfall)

<<   作成日時 : 2013/08/31 21:07   >>

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【あらすじ】
その頭蓋骨は自らをかつての巨人スクリミールだと名乗った。そして、マグス・ジンと同様、散らばった骨を集めて復活させることを求めてきた。アルターとカエレスティスはその要求を無視しようとしたが、イコンはどうしても骨を集めようとした。頂上へと続く傾斜路を進んでいくと、他の部位の骨も次々と見つかった。頭蓋骨と胸郭で手一杯となったイコンは、骨盤と脚の骨や肩甲骨と腕の骨については、他の二人に助力を懇願してきた。二人はイコンやジンに不信感を感じていたため乗り気ではなかったが、最終的にはそれらの骨を持ち運んでやった。
頂上に着くと、そこには勝利の紋章が翻っていた。二人は改めて、骨は捨て置いてさっさと勝利の紋章を手にして地上に向かうべきだとイコンに対して主張した。イコンは顔を背けて数秒間思いを巡らせていたが、結局二人の意見に同意した。だが、奴が機先を制して母国語の呪文を唱えた途端、アルターの腕の傷が再び開き、激しい痛みとともに彼は地面にうずくまってしまった。カエレスティスは剣を抜いてイコンと対峙したが、同じく抜刀した奴から距離を取った隙に、奴の魔法で生まれた蔓によって足をからめ捕られて動けなくなった。
身動きできない二人を尻目に、イコンは骨を組み立てながら自分の野望を語った。復活させた巨人スクリミールによってクラースを支配し、この地に眠っている真のマグス達の古代図書を手に入れることで、この世の何者よりも偉大な魔術師になるのだ、と。
骨の組み立てがほぼ終わった頃、アルターは剣を手になんとか立ち上がろうとしていた。その動きを目の端で捉えたイコンがそちらを向こうとした時、奴の背後で声がした。「イコンよ、マグス・ジンだ。」
イコンは周囲を見渡したが、そこには誰もいなかった。奴がカエレスティスの腹話術に騙されたと気づいた時にはもう手遅れだった。奴は手のひらに火球を呼び起こしたが、それをアルターに向かって放つ前に、彼が捨て身で投げた魔法の銀の剣が胸板を貫いた。
捨て台詞を二・三残すと、イコンは赤い霧へと姿を変えて姿を消した。と同時に、二人を襲っていた魔法も解けた。復活しつつあるスクリミールを止めようと、カエレスティスは魔法の指輪でファルタインを呼び出した。だが、強大なマグス・ジンやスクリミールとの争いに巻き込まれまいと必死になった奴は、以前対価として受け取ったブラッドソードの柄頭の宝石を彼に返すと、あっという間に姿を消した。そこで、彼は最後に残されたドラゴンロードの宝石を巨人の口の中に放り込んだ。
やがて復活した巨人は、雷鳴のような雄叫びをあげると、頂上に立って転送の魔法で地上へと向かった。脇にどけられた勝利の紋章を拾い上げた二人が後を追うと、転送先のマグスの大広間には踏みつぶされた人々の無残な姿があった。その中には数人のマグスも含まれていた。二人は出口目指して駆け出したが、目ざといスクリミールに見つかってしまった。恩知らずの巨人は二人を殺そうとしたが、その時異変が起きた。口から熱い空気を吹き出すと、奴は苦痛に満ちた表情でどうと倒れた。氷の巨人は、魔法の宝石から出た熱と炎の力の前に屈したのだ。奴の身体は炎に包まれ、後には骨も残らなかった。

【ゲームブックでの該当場面】
・スクリミールの骨を拾う→イコンと対決&撃退→頂上で組み立ててスクリミールが復活→地上に移動したスクリミールが大広間で大暴れ→アイテムを使って奴を倒す
・回復魔法を使うと見せかけてイコンが不意打ちしてくる
・スクリミールは鉄の籠手(ゲームブックでは「Doomgrip」という名がついている)をはめている
・スクリミールによって、カルーゲン、ウル、ベンゾールが死亡。

【ゲームブックと異なる設定】
・イコンがスクリミールの骨を運んで組み立てた
・イコンの真の動機が語られる
・勝利の紋章の丘でイコンと戦闘。その際、幾つかの魔法を使用するが(苦痛を与えて行動を制限、触媒を用いて生み出した蔓で相手を縛る、火球、霧に姿を変える)、報復の炎は使用しなかった。
・スクリミールはドラゴンロードの宝石で倒された(ゲームブックではカリウムの破片)

【アルター&カエレスティスvs.イコン その1】
<スクリミールの頭蓋骨は、自分の骨を集めて組み立てるよう三人に呼びかけると、再び沈黙した。>
カエレスティス(C)「こいつはそこに転がしといて、さっさと先に進もうぜ。」
イコン(I)「(首を振りながら)地下競技場を立ち去ることは許されていない。マグス・ジンは俺達を魔法で呼び戻して、地獄送りにしてしまうだろう。友よ、二心を抱くには遅すぎる。良かれ悪しかれ、ジンによってサイは投げられたのだ。」
アルター(A)「もしそうなら、おそらく不運という目が出るだろうな。」
<先に進むと巨人の骨が新たに見つかり、イコンは一人では骨を持ちきれなくなった。>
I「手伝ってくれ。一人では全部を運べない。」
A「私はそれにかかわりたくない。」
C「俺もだ。」
I「お前達が恐れていることを非難するつもりはない。お前達はまだ若く、この地下競技場に入って以来、最も勇敢な男でさえ恐怖するような体験を十分してきたのだ。だが、もう少しだけ固い意志を持ち、勇気を保つのだ。」
A「こちらがためらうのは恐怖からじゃない。これが正しい行動なのかという理にかなった疑念からだ。」
C「恐怖もちょっぴり入ってはいるがな。」
I「何度言わねばならんのだ?もし俺達がジンの要求をしくじれば、彼は俺達をここで永遠に朽ちさせてしまうのだぞ。俺達は盟友だ。だからもう一度頼む、手伝ってくれ。」
A「お前はどらを叩いて我々をこの事態に巻き込む前に相談すべきだったのだ。」
<そういいつつも、アルターは重い脚の骨を背中に担ぎ上げた。そして、次に見つかった腕の骨と籠手はカエレスティスが運んだ。>

【アルター&カエレスティスvs.イコン その2】
<山頂についた三人>
I「これが巨人の骨を組み立てる枠組みだ。」
A「今こそ、その計画を止める時だと思うのだが。」
I「まだ説明しなければならないとは信じられない!もしジンの命令をしくじればひどい目に遭うのだぞ。だが、命令通り巨人を復活させれば、俺達はマグスが与えてくれるよりも大きな報酬を得られるのだ。」
A「彼は約束を守るようなタイプの人物ではないと思う。」
C「ともかく、奴の脅しは忘れろよ。俺達が勝利の紋章に触れた瞬間、俺達は安全に転送されるだろうさ。もし奴に闘技場を越える力があるのなら、奴があの場所で俺達の助けを必要とするはずはないからな。」
I「(顔を背けて少し考えた後で)友よ、疑いようもなくお前達が正しい。俺の執拗な言行については忘れてくれ。紋章を手に取り、地上へ帰還しよう。そして、カルーゲンの砦で一番の酒場で熱狂的な夜を過ごそう。だが、アルター、最初にお前の傷を見せてくれ。俺にはささやかな呪文が残っているから、俺達の勝利の宴にお前が元気に臨めるよう、俺が癒してやろう。」
<カエレスティスが警告の叫び声をあげるよりも早く、イコンが母国語で二言三言呪文を唱えると、包帯の下の傷が開いてアルターは地面に倒れ込んだ。>
C「(剣を抜いて)驚かせやがって。」
I「それは残念だ。少なくともお前はこの裏切りを予期していたと思ったのだがな。」
C「ああ、もう間もなくだろうと思っていたさ。」
<イコンはマントのひだから剣を抜刀し、カエレスティスの顔目がけて斬りつけたが、彼はそれを剣で受け流した。>
I「お前の仲間の回復が、お前を助けるのに間に合うとは思えんがな。」
C「それなら、俺は剣術の腕前を披露してやるぜ。」
<イコンを山頂の崖に追い詰めようとするカエレスティス。一方、イコンはローブから紫色の液体が入ったガラス瓶を取り出すと、それを彼の足元に投げつけた。すると濃い蒸気が立ち上り、彼は毒かもしれない気体から顔をかばった。>
I「フハハ、俺はそんな露骨な真似はしないぞ!」
<カエレスティスの両足は、岩から生えた紫色の触手にからめ捕られてしまっていた。彼がバランスを崩して剣を取り落とすと、イコンは剣を彼の手の届かない場所へと蹴り飛ばした。>
I「お前は上手くやったが、これで終わりだ。俺が勝ったのだ。」
A「(自分の血の海の中、苦痛で半ば気が遠くなりながら)お前はこの一連の事を勝利の紋章のためにやったのではないな?マグス・ジンの幽霊のためですらないんだな?お前が最初から求めていたのは、スクリミールの骸骨だったのだ。」
I「(うなずきながら)マグス・ジンのパワーが地下競技場の外に及ばないというカエレスティスの発言は正しい。俺は巨人を復活させ、クラースの君主になるために奴を利用するつもりなのさ。それから俺は、現在の成り上がりどもが無視して朽ちてゆくに任せている真のマグスの古代図書を手に入れるのだ。ジンよりも、他の何者よりも偉大な、史上最強の魔術師となるために。

【カエレスティス&アルターvs.スクリミール】
<カルーゲンの砦内で大暴れする巨人スクリミールと対峙した二人>
スクリミール(S)「スクリミールは人間の手によって墓場から呼び戻された…。これはふさわしいことか?誇り高いヨタンハイムの王が、こんな屈辱を耐え忍ばなければならんのか?いや、断じて許せん!貴様ら二人はここで死んで、死の女王へ俺からの伝言を持っていくのだ。彼女の王国の版図を広げるに十分な魂を送るため、俺の今後は費やされるだろうとな!」
C「お前は氷の巨人だよな、そうじゃないか?」
S「俺の故郷は、厳しい風と尖った氷の峰の−。」
C「(アルターに向かって)よしよし。奴は氷の巨人だ、申し分ない。」
A「(カエレスティスに同調して)奴は巨人20人分くらいしゃべるが、話の中身は安っぽいな。」
S「古き神の血のもとに!その横柄さが、お前達の死を苦痛に満ちたものにするだろう!」
C「お前は熱気で満ちているぞ、スクリミール。」
<ここで、口から噴き出る蒸気に困惑する巨人。>
A「どうかしたのか、巨人よ?」
C「俺が思うに、何か食べたのだろうさ。」
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【感想】
仮にイコンが真のマグスの古代図書を手に入れても、それはあくまでも彼らが人間界で身に着けた知識に過ぎないので、天界から帰還した五侯には敵わないと思います。イコン君、残念!

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小説のイコンがここまで野心家だったとは思いませんでした。しかしイコン、スクリミールを利用すると言いますが、あの恩知らずが従うとは思えませんし、この時点でのイコンがスクリミールに勝てるようには思えませんが…スクリミールが砦壊してから、その残骸をから古代図書を探すつもりだったんでしょうか。
ゲームブックでも戦士はハエ刺し(そりゃFF32巻だ)が得意でしたが(オーガスタス戦とかゴルゴン戦とか)、ここでそれが発揮されるとは。盗賊の腹話術の応用も見事でした。
スクリミールを倒したのは、やっぱりドラゴンロードの宝石でしたか。凍っていた宝石が口の中に入れたら溶けたのは、氷の巨人でも体内まで冷たいわけではなかったという事でしょうか。
ファルタインに取られた宝石をどうやって取り戻すのかと思ったら、こんな形でしたか。ゲームブックを見る限り、ファルタインってかなり強力な魔法が使えるのに(特にアングバール王との勝負で使った魔法は凄かったですね)、たまに妙に弱気になりますよね。マグス・ヴァイルの塔の時とか、ブルームーンの幽鬼の時とか。
伝説の勇者
2013/09/02 23:06
ご指摘の通り、イコンがスクリミールを手なずける方法や、ドラゴンロードの宝石が融けた理由などは、本文中で明らかにされていないので詳細がよく分かりませんね。スクリミールがカルーゲンの砦で暴れた際に火の手が上がっているので、もしかすると古代図書はもう燃えてしまったかも。
普通に考えたら、剣投げ(ハエ刺し)はリスクが高すぎますよね(笑)。決まればカッコいいですが…。それにしても、カエレスティスとはいいコンビになってきました。宝石も戻ったし、一件落着です。
ファルタインはエセリアル体とのことですが(ブラッドソード第五巻のパラグラフ126)、エセリアル体にもダメージを与えうる相手には弱気になるというのはどうでしょう?上級アンデッドとか、魔法的な存在とか。
チームトムトム
2013/09/03 21:05

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